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僕は真里ちゃんにこっそり耳打ちをすると、再び彼女の前に立ち、公園をぐるりと見渡した。
……大丈夫。
真里ちゃんだけなら、何とか逃がすことができるかもしれない。
すぐそばに出口がある。
近くにコンビニもある。
そこに逃げ込めば何とかなる。
「おい、にーちゃん。喧嘩なんてできるわけ?やめといたほうがいいんじゃね?さっさと女置いて消えろ」
ドスの聞いた声だった。
右目に眼帯をしている。
……眼帯?
独眼竜か!?独眼竜なのか!?
伊達政宗じゃないか!!
「どう考えたって敵うわけないっしょ?ガハハハ」
大口を開けて馬鹿笑いをする大きな男。
木製のバッドを肩にかけている。
……前田慶次ってことにしよう。
なんか、それっぽいし。
残りの3人を見た。
短髪と長髪と剃り込み坊主。
じゃあ、短髪が真田幸村。
長髪が……織田信長かな。
家康って感じでもないし。
剃り込み坊主は……。
うん。
ATSUSHIしかいない。
EXILEの、ATSUSHI。
完璧だ。
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