ふたつめの飴

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容赦なく足蹴りが飛んでくる。 脇腹、みぞおち、足、脇腹、みぞおち。 最後に後頭部。 あまりの衝撃で地面に鼻を強打した。 昨日できたばかりのタンコブに激痛が走る。 地面から顔をあげかろうじて目を開けると、鼻下に何か温かいものが垂れてきた。 ……鼻血だ。 ぽたり、ぽたりと地面に模様を描く。 「何か言いたいことあんだろ?」 「俺たちに謝れ。謝罪だ、謝罪!!」 武将たちが騒ぎ立てる。 どうして僕が謝らないといけないんだ。 僕は何も悪いことなんてしていない。 「ほら。とりあえずゴメンナサイって言えよ」 政宗が僕の髪を掴んだ。 ぐいっと勢いよく引き上げられ、つられて僕の顔もあがる。 必死に目を開くと、口許をゆるめた武将とATSUSHIがいた。 ……謝るもんか。 絶対、絶対謝るもんか!! 「……浅井長政は浅井と書いて“あざい”と読むんだ!!」 僕は唾を飛ばしながら叫んだ。 同時に鼻血が飛び散った。 「はぁ?」 「何言ってんのコイツ」 「てかきもちわりいな」 「あざいながまさって誰だよ」 武将たちはゲラゲラ笑いだした。 武将のくせに浅井長政も知らないなんて!!と、僕は心の中で叫んでいた。 .
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