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てっちん、と呼ばれたリーダーはうんこ座りをして僕の顔を覗き込んだ。
細い目を精一杯見開き、まじまじと見つめる。
彼からは香水のいい匂いがした。
それからてっちんはゆっくり立ち上がり、武将たちに向かって叫んだ。
「俺の仲間に何してくれてんじゃボケェー!!」
それは公園を突き抜け、海や山を越え、おばあちゃんのいる天国にまで届きそうなくらいの声で。
その場にいた僕たちは呆気にとられ、ぽかんとした。
うん。
本当にぽかん、だ。
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