みっつめの飴

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パプリカ、か。 またパプリカなのか。 僕の視線が気になったのか、岩ちゃんは自分の歯を指差す。 「コレ、のりたまのタマゴ」 ああ。 のりたまか。 それは浮かばなかった。 なるほど。 正解がわかったおかげで、一日中黄色い食べ物について悩む必要がなくなった。 その時、廊下を歩く真里ちゃんの姿が目に入った。 良かった!! 彼女は無事だ。 やっぱり自分の目で確認すると安心する。 ……あれ? 彼女は真っ直ぐ僕の教室に向かっているように思えた。 今まで一度だってこのクラスに来たことのない彼女が、何のために? ……やばい。 来るぞ!! 僕はとっさに机の下に隠れた。 もちろん、お尻は出たままだったけれど。 .
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