みっつめの飴

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「おい。何隠れてんだよ」 岩ちゃんが机から飛び出た僕のお尻を蹴る。 ひどい。 嫌いになりそうだよ。 「真里ちゃん、誰かを探しているみたいだよ?」 太陽が言った。 誰かを探してる? 自惚れているわけじゃないけど、僕を探しているような気がしていた。 といっても、彼女が探しているのは今の僕じゃなくて“昨日の僕”だ。 冷静になると、僕が今こうして隠れる理由はないんだよね。 真里ちゃんが今の僕を見たところで、昨日一緒にいた“太郎くん”だとは思わないはずだから。 「あ、いなくなった」 太陽が実況してくれた。 「誰探してんだろうな。ちょっと聞いてみるか!!」 岩ちゃんがニンマリ笑う。 岩ちゃんは何にでも首を突っ込みたがる、でしゃばりな男なのだ。 .
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