みっつめの飴

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「でも、とか、だって、ばかり言ってる男はモテないんだから。しゃんとしなさい!!」 バンッと背中を叩かれ、思わずウッと声が出た。 ボロボロの体に暴力はきつい。 岩ちゃんとおばあちゃんは、そういう無神経なところが似ている。 まあ、そんなふたりだけど、僕は大好きだ。 「しょうがないわね。今日は太郎のために一肌脱いであげるわよ」 「え?何?」 いつもしょうもないことばかり言うおばあちゃんだけど、今日はちょっぴり期待してしまう。 おばあちゃんはゆっくりとベッドに横になると、僕に向かって手招きをした。 「……な、何のつもり?」 「特別に腕枕してあげるから、早くこっちきなさい」 え。 とっても遠慮したいです。 何が嬉しくておばあちゃんに腕枕をしてもらわなきゃいけないんだ。 勘弁してほしい。 僕が露骨に嫌がっているというのに、おばあちゃんはそれを無視し、僕の腕を強引に引く。 おばあちゃんとの距離が縮まっていく。 嫌だ。嫌だ。 逃げ出したい!! .
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