みっつめの飴

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その時、僕の携帯が鳴った。 流行りの着うたなんかじゃなく、無機質な機械音が鳴り響く。 この音は岩ちゃん、もしくは太陽だ。 と、一応振り分けてはいるんだけど、僕の携帯は基本的に上記のふたりと両親からしか鳴らないのだ。 おばあちゃんの腕枕から逃れた僕は、とりあえず電話にでることにした。 「もしもし」 内心、ありがとうと呟く。 ナイスタイミングで電話をかけてくれてサンクス。 「おう、太郎。お前勝手に帰ってんじゃねえよ」 電話の相手は岩ちゃんだ。 「ごめんごめん。ふたりがふざけあっていたから、黙って帰ったんだよ」 「まあ、それはいいとして。今、学校中大騒ぎだぞ」 「え?何かあったの?」 「聞いて驚くな!!なんと!!笹山と生徒会長がデキてたらしいんだよ」 「え!?」 本当に驚いた。 ビックリしすぎて毛穴が全開にひらいた。 「どうして岩ちゃんがそんなこと知ってるんだよ!?」 それは僕だけの……いや、僕と真里ちゃんの秘密のはずだ。 それなのに、なんで岩ちゃんが得意気に話すんだ!? .
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