みっつめの飴

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「クラスの奴らが大騒ぎしてるのを聞いただけだから、俺もよくわかんねえよ!!ただ、学校中に広まったのは間違いないな」 「そんな……」 どうしたらいい? こんなとき、どうしたらいいんだ。 ……真里ちゃん。 そうだ。 真里ちゃんは今どうしているだろう。 「岩ちゃん、真里ちゃんは今学校にいる?こんなことになって、大丈夫?」 「ああ。彼女なら学校を飛び出したらしいぜ」 「飛び出した!?」 「まあ、無理もないよな。彼氏が先生とデキてたなんてショックだろうし」 「岩ちゃんありがとう」 僕は岩ちゃんがまだ何か話し続けている電話を切ると、おばあちゃんを振り返った。 「僕、いってくる!!」 真里ちゃんを探しに。 「頑張りなさい」 少しずつ薄くなっていくおばあちゃんに力強く頷き、僕は部屋を飛び出した。 絶対絶対、真里ちゃんを見つけてみせる!! .
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