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「おっ。太郎ちゃん。こんなとこで何してんの?またピーピー?」
指を使って器用にPの文字を作るてっちん。
どうにかしてゲリと僕を結び付けたいようだ。
「ううん。今日はトイレに用事があったわけじゃないんだ」
じゃあなんでトイレに来たんだ、って話だけれど、まさか細目トリオに会えるかも……なんて期待してここに来ましたなんて恥ずかしくて言えない。
「あ!!まさか俺たちに会いたかったとか!?」
てっちんの発言、図星です。
「んなわけねーだろ。てっちんは本当に可愛いなあ」
隣でマーボーが笑う。
……一体どこが可愛いポイントなんだ。
さっぱりわからない。
「てか太郎ちゃん、汗流れすぎじゃね?どうかしたんか?」
ひろりんが僕の顔を覗き込んだ。
それはきっと優しさで、決して悪気はないのだと思う。
だけど、目が細すぎて睨まれているようで正直怖い。
しかもなんで微妙に小首をかしげているんだ。
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