みっつめの飴

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公園に着いた。 1台目のタクシーからひろりんとマーボーが降りてきた。 それを確認して、てっちんが降りる。 僕も続いて降りようとしたところで、運転手さんに止められた。 「お金払ってください」 あ。 すっかり忘れていた。 「すみません」 僕は財布から一万円札を取り出し、運転手さんに手渡した。 おつりをしっかり受け取り、今度こそ公園に……と歩きだした僕を、今度はもうひとりの運転手さんが止めた。 「お金を払ってください」 え。 僕は自分が乗っていないタクシーの料金まで払わなきゃいけないのか。 チッ。 ちゃっかりしてるな、細目トリオ。 僕はさっき払った一万円の残りでタクシー代を支払い、今度こそ公園内に入った。 今日も相変わらず噴水は稼動していて、キラキラ輝く水しぶきを噴き出している。 .
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