みっつめの飴

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うん。 結局嫌だったわけね。 ちょっぴり傷ついたマイハートだけど、気にしないことにした。 僕の心は体同様脂肪に覆われていて、ちょっとやそっとのことでダメージを受けないようになっている。 いちいち気にしていたら生きていけないと、母さんに言われてきたおかげだ。 「とりあえず座って話そ」 真里ちゃんはそう言うと、昨日と同じベンチに僕を座らせた。 見える景色は変わらないのに、僕の気持ちは昨日とはまったく違っている。 「今日大変だったみたいだね」 「うん。誰かが田中くんと笹山先生のこと言い触らしたみたい」 「僕じゃないよ」 必死にかぶりを振った。 僕は田中くんと笹山先生の関係を知っている。 だからといって、僕が他人にバラしたわけじゃない。 「わかってるから大丈夫だよ。太郎くんはあたしにすら秘密にしようとしてくれたじゃない。他人に話すわけないよ」 そう言われてホッとした。じゃあ誰がバラしたんだ、という話だけれど、それは神のみぞ知るってところか。 「これからどうするの?」 今まで通り田中くんと付き合っていくつもりなんだろうか。 僕には真里ちゃんの気持ちがまったくわからなかった。 .
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