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携帯を握りしめたまま魂が抜け出ている僕に、真里ちゃんは引き攣り笑いを向けた。
「誰だって漏らすことくらいあるよ。わかるわかる」
……いや、絶対わからないでしょ。
僕にだってわからないことだ。
「……軽蔑した？」
「…………ううん、してないよ」
その間は何でしょう。
せっかく真里ちゃんに近づけたと思ったのに、てっちんのせいで彼女がまた遠くにいってしまったような気がした。
「もう帰ろうか。送っていくね」
これ以上一緒にいても彼女に何を言えばいいのかわからなくて、
僕はゆっくり立ち上がった。
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