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大好きなおばあちゃんが天に昇ったのは、僕が小学5年生の時だった。
病名は膵臓がん。
病気に気づいた時、すでに癌細胞が全身に転移していて、手のほどこしようがなかった。
小さい頃からおばあちゃん子だった僕は、何度も何度もお見舞いに行った。
入院してから、おばあちゃんの自慢だったぷっくり膨れたもちもちの肌はげっそりとやつれ、肌の色が悪くなった。
僕の頭を優しく撫でてくれたふくよかな芋虫のような指が、痩せて骨ばっていく。
日に日に弱っていくおばあちゃんを見るのが辛くて、僕はいつもこっそり泣いた。
人はいつか必ず死ぬ
そんなこと、わかっている。
だけど現実をなかなか受け止めることが出来なくて、奇跡がおきることはないのか?とパパとママに何度も訊いた。
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