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息ってどうやってするんだっけ?
僕は息の仕方を忘れた。
それくらい、岩ちゃんたちがいたことに驚いた。
「おやおや。誰かと思えばおふたりさん」
岩ちゃんが舐めるように僕たちを見る。
「今、明らかに僕たちから逃げたでしょ」と、太陽も続く。
どうして僕たちが岩ちゃんに絡まれなきゃいけないんだ。
真里ちゃんのことは知っているとしても、岩ちゃんも太陽も今の僕を知らないはず。
それなら。
無視しちゃえばいいんじゃないか。
素知らぬふりをして素通りすればオッケーじゃない?
……僕は天才だ(アミバ)。
こんなところで岩ちゃんたちと話している時間は残されていない。
時計をちらりと確認する。
変身してから2時間経っていた。
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