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これを裏切りと呼ばずして、何を裏切りと呼ぶんだろう。
部屋に戻ってきた僕はおばあちゃんの置いていったちゃぶ台の前に正座し、おばあちゃんが現れるのを待った。
僕はおばあちゃんに騙されたんだ。
普段使わない頭をフル回転させて考えた。
その結果ひとつの答えにいきついた。
あの飴は“食べた本人だけが自分をイケメンと錯覚”する飴だ。
絶対そう。間違いない。
おばあちゃんはきっとそれを知っていた。
変な巻物に詳しく書いてあったはずだ。
だからおばあちゃんは僕に巻物を渡してくれなかったんだ。
……ひどい。
いくらなんでも騙すなんてひど過ぎる。
生まれてはじめて体が震えるほどの怒りを覚えていた。
おばあちゃんのことが大好きだった。
だからこそ許せないし、哀しかった。
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