僕が僕だった日

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「とにかく早く隠れなきゃ!!」 岩ちゃんの服をぐいっと引いてみたけど、岩ちゃんはドンと構えたまま動こうとしない。 僕はひとりでオロオロしながら、冷や汗を垂れ流す。 ……どどどど……どうしたらいいんだぁぁぁぁあ!! 「……いいって言ってるんだから放っておけばいいんじゃない?」 「え」 真里ちゃんがいつもと同じ柔らかい笑顔を僕に向けている。 「……真里ちゃんがそう言うなら」 岩ちゃんの服から手を離した。 岩ちゃん。 さようなら。 .
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