僕が僕だった日

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「さすがにそのままじゃ大騒ぎになるよ?とりあえずこれしていったほうがいいんじゃない?」 サングラスとマスクを岩ちゃんに渡す真里ちゃん。 ……や、優しい。 わざわざ岩ちゃんなんかのために家に戻ってくれたんだ。 「……しゃーねーな」 岩ちゃんが渋々手を出した。 ……しゃーねーな、だと? ありえない!! 真里ちゃんの優しさを何だと思ってるんだ!? 呪われろ!! 呪われてしまえ!! 僕は心の中で黒魔術を唱えた。 そんな怒りモードの僕の隣で、真里ちゃんは平然としている。 どうやら彼女は岩ちゃんという人間に慣れたらしい。 適応能力がハンパないね、真里ちゃん。 .
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