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「強、優しい！！」
……つよし。
ああ。岩ちゃんのことか。
岩ちゃん、岩ちゃんと呼んでいるせいで、時々岩ちゃんの下の名前を忘れる。
そんなことを思っている僕の隣で、勝手に盛り上がる岩ちゃんとユマさん。
太陽はそれをぼんやり眺めている。
……やばい。
このままじゃダブルデートになっちゃう。
嫌だ。嫌だ。
それだけは何とか避けたい。
こんなバカップルと一緒に出かけるなんて地獄だ。
何かないか。
僕は断る理由を必死に探す。
その時気がついた。
岩ちゃんにはユマさんがいる。
僕は真里ちゃんが好き。
太陽は。
太陽は、恋を知らない。
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