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「太郎くん、どうしたの?」
真里ちゃんの声で現実に引き戻された。
今は僕が真里ちゃんをおかずにしている話なんて、どうでもいいことだ。
「じ、実はね……ゆ」
遊園地、と言いかけた瞬間、横から誰かが言った。
「みんなで遊園地に行かないかな、と思って」と。
……ユマさん。
岩ちゃん同様、でしゃばりだ。
勇気をだしてここまで来たのに、一番伝えたい大切なことを言われてしまい、僕は落胆した。
真里ちゃんはユマさんの出現に多少驚きつつ、「あたしもいいのかな?」と上目遣いに僕を見る。
「もちろんだよ!!ぜひ、ぜひぜひ一緒に行きたいな!!」
興奮してぜひの乱用。
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