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「わあ。嬉しいな。誘ってくれてありがとう」
なんて可愛い笑顔なんだ。
綺麗に並んだ真っ白な歯を見るたびに、毎度のことながら、生まれ変わったら彼女の歯になりたいとすら思える。
「あ、でもね、ひとつお願いがあるの」
再びでしゃばるユマさん。
「ん?」と小首を傾げる真里ちゃんは、やっぱり天使のように可愛い。
「ここにいる暗くて地味で、いるかいないかわからないくらい存在感のない太陽くんも一緒に行く予定なの」
……ユマさん。
いくらなんでもストレートに言い過ぎだよ。
「でも顔立ちは綺麗だよね」
真里ちゃんがすかさずフォローをする。
彼女はいつだって岩ちゃん以外に優しい。
「まあ、たしかに顔はこの中で飛び抜けていいけど、あんな性格だしね」
この中で、とは、僕と岩ちゃんと太陽の3人。
狭い。
視野が狭すぎる。
「ちょ、お前!!彼氏より死神のほうがカッコイイって言うのか!?」
岩ちゃんがユマさんに詰め寄る。
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