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「おじいちゃんのポロシャツなんじゃないの!?」
捨てるって何だよ!?
大切なものじゃないの!?
今度は僕がおばあちゃんに詰め寄った。
「おじいさんのポロシャツだけど、こんな汚いポロシャツ、もういらないからねえ。今はもっとオサレなポロシャツを着てるから」
……オサレポロシャツ。
おじいちゃん、何者だよ。
「でも捨てることないのに……て、いらないものを何で持ってきたんだよ!?」
「太郎なら着るかなって思って」
……太郎なら、着るかな?
どういう意味かさっぱりわからない。
「いやー、明日デートだって意気込んでたから、どうせ勝負服なんてないだろうと思って持ってきてあげたんだよ。ま、余計なお世話だったようだけど」
……ひどい。
いくら何でも僕のことを馬鹿にしすぎている。
「僕だってデートに着ていく服くらい、ちゃんと持ってるよ!!」
「はいはい。わーった。わーった」
わかったを“わーった“と投げやりに言うおばあちゃん。
……雑すぎる。
もしも僕がサイヤ人で、地球にいる人間が僕に力を貸してくれるなら、間違いなくおばあちゃんにゲンキダマをぶつけてやる。
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