決戦は土曜日

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「一緒にみんなを待ちましょう」 真里ちゃんはそう言って僕と肩を並べる。 細くて、強く抱きしめたら折れてしまいそうな華奢な体が、こんなにも近くにある。 それだけでこんなにドキドキしてしまうのに、今日1日ずっと一緒に過ごすなんて、心臓がもつか不安だ。 「今日は誘ってもらえて本当に嬉しかったんだよ。太郎くん、なかなか連絡くれないから……」 どこか躊躇いながら、彼女は寂しそうに目を伏せる。 「そっそんな。僕なんかが真里ちゃんに連絡していいのかな、って思ったら、なかなかLINEもメールもできなくて……」 「もっと、気楽に連絡して欲しいな。ていうあたしも、勇気がなくて自分から連絡できなかったんだけどね」 ふふふ、と彼女が柔らかく笑うから。 僕もふふふ、と笑ってみせた。 さすがに僕のふふふは不気味だ。 いつも通りに笑えば良かった。 「太郎くん笑い方変だよ」 そう言って真里ちゃんが笑ってくれたから、 「そうだね。ふふっ。ふふふっ」 もっと笑って欲しくて、僕はしばらくふふふ笑いを続けた。 こんなことしか、僕には出来ないのだから。 .
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