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もう無理。
ホント知らない。
誰も出てこないよ。
「沖田総司もいいよね!!ところで、ただのデブの太郎くんは?」
焦りすぎて大量に汗が吹き出す。
……ていうか、華さん、さりげなく“ただのデブ”って言ってます。
みんなの視線がただのデブに集まる。
ええ。自虐です。
こうなりゃヤケだ。
隊士ってたくさんいたんだよね?
誰でもいいから適当に言ってやる!!
「え……えーとねえ……。そうだなあ……。ヤマザキさんとか、好き……かな」
ヤマザキさんって誰やー!!
自分で言いながら、ツッコミたくなった。
「太郎くんは山崎さんかあ。あたしも好き、山崎さん」
真里ちゃんが笑顔を向けてくれた。
……え。
いるの?山崎さん。
存在しちゃうの?
あてずっぽうに言った名字の隊士がたまたま存在していたという、奇跡のような偶然。
おお。神様、仏様、ヤマザキ様。
僕は救われました。
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