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いくらオシャレに着飾ってもカッコつけても、僕はやっぱり僕でしかなく、情けなくてカッコ悪い男だ。
ううう。
何だか泣けてくる。
「太郎くん、大丈夫?少し横になる?」
真里ちゃんが僕の隣に腰掛け、自分の膝を指差す。
……それはつまり、膝枕OKです、のサインでしょうか?
「いやいやいやいや、そんなめっそうもない。僕なんかが真里ちゃんの膝のお世話になるなんて、百年どころか一億年早いよ」
吐き気が吹っ飛ぶくらいの衝撃だ。
嬉しいけど、こんなゲロ臭い自分が真里ちゃんに触れていいはずない。
「オイ!!太郎!!人の好意を無駄にすんじゃねえ」
鬼のような形相で岩ちゃんが近づいてきた。
何故か指をポキポキならしている。
「お前はおとなしく寝てろっつーの!!」
岩ちゃんは突然、僕の後頭部を真里ちゃんの膝……いや、正確には股間に押し付けた。
グリグリと、何度も。
プギャー!!!!
な、何てことをするんだ!
目の前には真里ちゃんの秘密の花園がある。
息をしてもいいのか。いや、それはダメだ。
僕は変態じゃない。
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