決戦は土曜日

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ほんとはスーハーしたい。 こんなチャンスめったにない。 でも、僕は。 「やめて。お願いだから、ほんとにやめて」 精一杯の力で岩ちゃんを押し返す。 誰か、オラに力をわけてくれ。 ほんのちょっとでいいから、力を。 「ったく、ノリが悪りーな」 岩ちゃんは僕の後頭部に乗せた手の力を緩めた。 その瞬間、勢いよく僕は体を起こした。 「ごごごご、ごめんね、真里ちゃん」 不可抗力で、真里ちゃんの大切な部分に顔を埋めてしまいました。 何を言われるかヒヤヒヤしていると、真里ちゃんはにこやかに笑っている。 「本当に真面目だよね、太郎くん。今だって悪いのは太郎くんじゃなくてあの黒い人でしょ?だから、何も気にすることないのに」 「……真里ちゃん」 さりげなく岩ちゃんのこと黒い人って呼んだよね。 もはや、名前も呼びたくないレベルに嫌いなんだね。 そんなことより、真里ちゃんは本当に天使のようだ。 デブでかっこ悪い僕に優しくしてくれる女の子、真里ちゃんしかいない。
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