19歳

3/10
前へ
/11ページ
次へ
二日後、僕は鈍行電車を八回ほど乗り換えて新潟にたどり着いた。駅前からタクシーに乗り、実家に向かう。正直、道を覚えているか不安だったが幸い、タクシーの運転手が僕の中学の同級生(らしい)だったので迷うことなく家まで送ってくれた。 名も知らぬ元同級生に礼を言い、家の中に入った。 「あら、お帰りなさい」 「・・・母さん??」 「そうよ」 「うん、ただいま」 出迎えてくれた母。 一昨日には顔も思い出せなかったがなるほどこれが僕の母さんか。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加