エピソード35

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私は忘れていた・・・。 数日前の出来事なのに・・・。 沖縄での蓮さんとの想い出にすっかり占領されていた私の頭の中から、抜け落ちてしまっていた。 月曜日の朝いつもと同じようにマサトさんが運転する黒い高級車で学校まで送ってもらった。 昇降口の真ん前が定位置になった黒い高級車の停車場所。 そこで車を降りようとしたとき蓮さんが言った。 『今日、話し合いだから学校が終わったら連絡してくれ。』 お仕事の話し合いだと勝手に解釈した私は、話し合いの相手が誰かも、それがどこであるのかさえも聞かなかった。 『うん、分かった!!』 私が頷くと蓮さんが笑顔で私の頭を撫でた。 『行って来い。』 『行ってきます!!』
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