プロローグ

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2032年 地球は死んだ 正確に言えば死んだという表現は可笑しな事かもしれない しかし、それに値する程地球は痛んでいた 原因は雨 今まで雨に困らせられた事は沢山あるだろう しかし今の雨は命を奪う殺人兵器と化していた 元凶を探るなど馬鹿馬鹿しい 原因は全ての人間が理解している 時は遡り2025年 この年から明らかに地球に変化が見られた 徐々に草木は枯れ、砂漠化が進み、地球温暖化という言葉すら忘れられ この年では地球劣化というようになっていた もうお分かりだろう 何を隠そう人間による環境破壊の末なのだ そして年月を重ね地球は終わりの序章に入ったと思われる 何時からか雨に打たれ死亡する人間が現れ始めた その雨は初めは年に1度程度のものであったが 今では約1週間に1度のペース 降る雨全てが殺人兵器となっていた この雨は未だに解明されておらず 中には環境破壊により空気中の物質が上空で毒素を生み 雨に混じり地上に落ちる 雨に当たれば人間の皮膚から毒素が侵入し、1日と保たず絶滅する…や 新型のウィルスかもしくは微生物が雨粒の中に生息し 人間の皮膚から侵入して内蔵を溶かす…など 噂が噂を呼び 一時期人々は混乱した 何もかも謎の雨 やがて人々はその雨をこう呼ぶ 死雨…と
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