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日の落ちた戦場の隅
仲間とかたまって眠りながらいつもの時間になるのを待った
頭に直接響く少し傲慢ででも凛々しい声
『おい。』
待っていた声が響いて
僕は声に意識を集中させる
『今日は退屈だった。』
『あ、そうなんだ。戦場はね、こっちが優勢、フェルト様の大魔法見られたよ。』
『大魔法か。砦からでも見えたな。』
『あ、砦まで来てたんだ?前線は結構混戦だったんだよ?フェルト様の大魔法がドカーンで、次元送りがドーンで一気に優勢になったけど。』
『俺が出る程もないじゃないか。』
呆れたように笑う声音
自信過剰とも言える口調が特徴なのだ
『あはは、そうだね。僕は手紙で回復する程度だったんだけど一人戦死者が出ちゃったよ。』
『運が悪かったんだな。』
言葉は冷たいが僕を慰めてくれているのは分かる
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