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あるところに小さな街がありました。
しかしこの小さな街は見た目は普通の街となんら変わりませんが、明らかに変わっていることがありました。
その答えは大きな時計にありました。
この街の中心にはどんな時計台よりも一際大きくとても立派な時計台がありました。
この時計台の大時計は、ゼンマイ仕掛けです。
なので、時計台には住み込みで働く時計の番人がいて常にネジを廻していました。
時計の時間を刻む為に
そしてなにより・・・
住民達の時間を刻む為に
『時間』とは形はなく、いつの間にか過ぎ去っていくもの。
しかし、この街には時間に"形"があった。
街の中心にある時計台・・・そこの大時計によって、この街の人々の"時間"が刻まれるのだ。
その為、常にネジを廻していなければならない
大時計の、住民達の、
"時間"が止まってしまうから。
しかし、ある日
住民達の"時間"が止まった。
『時間泥棒』の手によって・・・――――゚*。゚+。*゚。*** 『これで 苦しまないですむ・・・』
ジッジシッ゙ジジー・・・プツン
。゚+*。+゚。+*
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