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「……っひゃあ!?」
思わず変な声があがる。だって…っ、ヤツの手がズボンの中に入ってきて、じかにおいらのモノを触ろうとしてきたからっ!!
「くっ…いい加減にしろっ、このド変態野郎っ。」
パシッと乾いた音を響かせてその穢らわしい手をひっぱたく。
動きを止めたところで、おれに纏わりついていた腕から逃れて距離を置くとキツく睨み付ける
「おいおい、そんな涙目で睨まれても誘ってるようにしか見えねーぜ?」
相変わらず余裕の笑みを浮かべたまま、旦那はおれを挑発してくる…
「………っ」
「お前を遊郭に飛ばして正解だったな。どんどん俺好みの艶っぽさに磨きがかかってきたしよー。」
「んんだよ……ソレっ」
てめぇ、人の気も知らねーで…っ
こみ上げてくる怒りで拳を震わせると松兄ぃがおれの名前を呼んで抑えようとする。
なんで止めんだよ!?
って、振り向こうとしたら、周りのヤツらがみんな刀の鞘だったり、銃に手をかけている姿が目に映った。
……何だよ、やんのか?
「いっそのこと、もう少しばかりあっちの色に染まってこりゃ良かったのによ。
したら、ちったぁ殺し屋として以外の価値も見い出せてやったのものを……」
「っこの……ッ、」
堪らず殺意が籠もった目を向けて胸元の水晶を握り締める……そう、能力発動のために。
感情に身を任せて…
大きく息を吸い込んで…
今すぐ、
アンタを殺してやるっ!
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