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その日、南斗闘練場はいつもとは違った雰囲気に包まれていた。
北斗神拳のラオウがやって来る。
この噂は南斗闘練場の男達の全てに広まっていた。
そしてまた、サウザーもラオウの来訪を待ち望んでいた。
突然、南斗闘練場の扉が荒々しく開かれた。扉の向こうに立っていたのは噂に違わず、サウザーとそう年の離れていない1人の青年だった。
だが、その青年はサウザーやヒソウとはかけ離れた何かを持っていた。特にその目、自分とは違うもっと大きなものを目指している、その目にサウザーは恐れすら抱いた。
「俺の名はラオウ!南斗10人組み手に挑みに来た!」
青年が、ラオウが叫んだ。
「奴が・・・あれがラオウ・・・」
ラオウは南斗の精鋭8人を既に倒していた。今戦っている男も時間の問題だ。
その時サウザーの心に1つの決心が生まれた。
ラオウが9人目も倒した。その時。
「最後の相手、10人目はこの俺が相手となろう!」
サウザーの声が道場内に響いた。
ラオウ「貴様、名を何という!?」
サウザー「俺はサウザー、南斗六星拳、将星を持つ男!」
ラオウ「そうか・・・ならば、ゆくぞサウザー!」
「南斗鳳凰拳奥義!・・・ 南斗恒斬衝!」
「北斗神拳奥義!・・・北斗天将雷撃!」
2人の拳がぶつかり合う。
「く、馬鹿な・・・」
倒れたのはサウザーだった。
「強い・・・油断をしていればやられていたのは俺だったろう。いい勝負であった。礼を言うぞ、サウザー、その名、覚えておこう。」
ラオウの言葉を聞きながら、サウザーは気絶した。
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