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次の朝、俺はいつものように蒼馬を迎えに行く。
最近暑くなってきた。
自転車で走ると爽やかな風が頬にあたって気持ちいい。
いつも通り蒼馬の家の前で自転車を停めて、インターホンを押す。
ピンポーン
「蒼馬~!」
ガチャッ
蒼「はよ~。」
いつも通りの眠たそうな蒼馬の声。
*「おはようございます。」
そしていつも通りの可愛い声…?
「なっ なんで?!」
なんでさくらちゃんが居るんだよ?!
蒼「なんでって、今日からさくらも一緒だけど…駄目?」
「いぃやっ 駄目じゃない駄目じゃないよっ!!」
むしろ超嬉しいし!!
「お、おはよっ さくらちゃん。」
さ「おはようございます、三神田先輩^ ^」
ひとしきり挨拶を終え、学校への通学路を自転車三台で進む。
蒼「てかお前らカタくね?さくらもこんな奴に敬語使わなくていい。」
「こんな奴とか言うなっ!!でも敬語はやめて欲しいかも…」
さ「イイんですか??」
「もちろん!!」
これで少しは距離が縮むかな?
さ「じゃあ、慣れたらそうします^ ^」
「え…あ、そうだね…」
なんだよぉ
喜んで損した!!
蒼「まぁでもせめて三神田先輩はやめろ。聞いてて俺が気持ち悪い!」
なんかちょっとムカつくけど、今回はナイス蒼馬!!さ「じゃあ、なんて呼んだら…」
チャーーンス!!
「千秋で…蒼「ミカでいんじゃない?」
うぉい!!!
なんて事言いやがるこの野郎!
さ「ミカ??」
ミカというあだ名を聞いて不思議そうな顔をするさくらちゃん。
そういう顔も可愛いんだよなぁ~
そしてぱあっと顔が輝いたと思ったら
さ「三神田だからミカなんだぁ」
納得した顔に変わる。
瞬間的にころころ変化する表情がとてつもなく愛らしい。
さ「じゃあ、ミカ先輩って呼びますね。」
「あ…うん。」
結局ミカになっちゃったよ…
この名前あんま好きじゃないのに…
でも「三神田先輩」よりいいか。
コレもきっと大きな進歩だ!!
俺の呼び名が決まったところで、学校に着いた。
自転車を置き、さくらちゃんと別れて蒼馬と教室へ向かう。
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