渡廊下の章

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「なんてことはないのよ」  咲智が得意げに口を開いた。  あまり気は進まなかった。  この時にはっきりと帰ると言えばよかったのだ。 「方法は簡単。まず───」 ×× ×  それぞれが渡り廊下の両端に着いた。  教室棟側に咲智と優奈、特別棟側に琢磨と俺だ。  太陽は沈みかけ、嫌な薄暗さが広がっている。  遠くに聞こえていた喧騒は今では聞こえない。   .
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