渡廊下の章

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 そこにあるのが当然であるかのように。  そこにいるのが当然であるかのように。  そこにいた。  小学校低学年くらいの小さな背丈の男の子に見える。  真っ黒な影。  それが最も適切であろう。  実際それはただ黒い人影であるだけで、顔もない。  黒い影が立っているだけだ。 「何だよ、お前……!」 .
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