渡廊下の章

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「────っ!!!!」  声にならぬ悲鳴をあげ、無我夢中で腕を振り回した。  我を忘れ、がむしゃらに暴れ回った。  すると、手は自由になる。  解放された、らしい。  そうわかるが否や、元来た道を疾走した。  体力の限界を感じつつも、足が縺れそうになっても、止まるわけにはいかない。  止まるわけにはいかなかった。 .
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