散々な日

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「それは、出来ない。さっきの言葉を忘れたか?」 さっきとか言われても……。 おっさんは俺以外誰にも見られない。ってのと…… おっさんが神(自称)だってだけだ。 「そこじゃない、その前だ。」 ちっ、本当に人の考え読んでやがる。 「その前ってーと……」 思ったことを声に出して、余計なことを極力考えないようにする。独り言にしては少し大きすぎるが致し方ない。 「よく考えろ。……全くほんの数分前の事じゃないか。」 「てめぇのせいで考えらんねぇんだよ!」 声がでかすぎた。僅かにいる周りの人間が、またジロジロ見てくる。ああ、マジでうぜぇ。周りの奴もおっさんも、両方。 「さっきからワシを罵倒し過ぎじゃないか?……仕方ない。ワシはさっき、『貴様を救ってやろう』と言ったんだ。」 ………そうだ!そして、確かその後… 「貴様はもうすぐ死ぬ。」 なっ――――!!
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