散々な日

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ま、ほかの奴に言わせりゃ、俺――たかだか、高ニのガキも『愛』を語っていいような人間ではないだろうが。 ま、あくまでも、持論。 『愛は存在しない。』 そんなことない?私には愛する人が居ますって?じゃあさっきの映画みたいにどっちか死んでみれば? ……なんか、俺が僻んでるみたいじゃねーか。リア充死ね、みたいな。 そうじゃなくて、こんなんで討論なんてしたくねーってこと。するだけ無駄。 あんたが死んだとこでそんなの俺の知ったことじゃ無いし、持論も変えない。 あんたが死んだ後、お相手が別の人に乗り換えるかも知れないし、そうじゃなくても遺産に目を光らせ…… って何の話してんだろ。 ゲーセンにでも行くか。 いや、そういやまだ飯食ってねーや。この辺りでなんかいい店有ったかな。 ドンッ!! ……誰かにぶつかった。 「ちっ、よけろよ。」 文句を言ってから顔を見る。 目の前には見上げるほどの身長、短髪にサングラスにスーツ。 日本人版マトリック――― ……いかついおっさんだね。
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