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“なにあれ?女の子と釣り合ってなくない。かわいそ~”
“あの女めっちゃ可愛くねぇ?それに対してなんだよ、あの男、冴えない顔しやがって”
とか聞こえてきそうだよ。やだなぁ。こんなのがずっと続くのか。
そのうち不登校になるかもね。
そんなこんなで俺達はいつものようになにもなく学校に着いた。
やっぱりずっと抱きついたままだった。
桜は校内に入っても腕を離してくれず相変わらず俺達には熱い視線が注がれていた。
「おい、お前はあっちの教室だろ」
「え~もっと一緒にいたいよ」
「いつでも会えるだろ。少しは我慢しろ」
「はぁい」
わがままを言う桜に少し強めの口調でいうとふてくされたような返事をし、桜は自分の教室の方に戻っていった。
「はぁ」
俺は深いため息をついた。幸せが逃げるとか言われるかもしれないが出るものはしょうがない。
多分学校が俺の休息の場だろう。それもそれでなんか寂しい。
朝から疲れたし英語と古典の授業中にでも寝るか。
もちろんどっちも嫌いだから、いつも追試なんだけど。
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