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俺はみんなに無視されてたってことね。どうかしてるね、この学校もみんなも、うん。
なんか無視されるのは悲しいね……
俺は自分の存在を否定された気がしてブルーな気分になった。
「あぁ、じゃ飯買ってくるからいつもんとこで待ってて」
「それがねぇ……」
桜は嬉しそうに自分のカバンを探り始めた。
そして何かを取り出した。
「じゃ~ん。ちゃんと作ってきたよ。すごいっしょ」
そう自慢げな表情で俺の目の前に弁当箱を突き出してきた。
いつ作ったんだ?朝は一緒に風呂入ったし、俺が起きたのは5時で……なんか申し訳ない。
「悪いな、毎日作らせちまって。でもあんまり無理すんなよ。倒れられるのも困るし」
「いいよ。好きでやってることだし」
「そっか。
そんじゃ、いつもんとこに行くか」
俺達はお昼を食べる場所の定番である学校の屋上に向かった。
「今日は急いで作ったから自信ないんだけど……」
桜は自信なさげな表情をしながら言った。
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