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「…美雪~。今の男子の名前知らないでしょ?」
美雪の先ほどのやりとりを見ていた、亜由美が見透かすように言ってきた。
「うっ…ι何で、わかったの~!?」
「…わかるよ。それよりさ、最近のあんたはモテてるんだから、あまり男子と話さない方がいいよ?」
「私がっ!?」
自分の事なのに、こうも鈍感だと亜由美が呆れている。
「……先生とラブラブで気づかなかったと思うけど、最近のあんたは色気がプンプン出てきたからねぇ」
「Σプンプン!?知らなんだ!!」
ん?そういえば、先生にも言われたような…
そういう事だったのか!!
「美雪は先生一筋なんでしょ?他の男子と話している所なんか先生が見たら、とんでもないよ?」
「どうして?」
「……先生も嫉妬するよ?もし、反対だったら美雪も嫌でしょ?」
亜由美の言葉に、美雪は朝の事を思い出した。
「Σ嫌~!嫌だよ、あゆちゃん!!」
「だから、気をつけなさいよ?」
「うん!わかった~」
美雪は大袈裟に亜由美に抱きついた。
「何の話~?先生って誰?」
通りすがりの女子が、興味津々に聞いてきた。
「あぁ、美雪の従兄弟のお兄ちゃんが塾の講師してるんだよね~?」
すかさず亜由美がフォローしてくれた。
「そうなんだ~」
大した話じゃないと知り、女子は自分の席へと戻っていく。
はぁ~ι危ないι
先生との事はバレないようにしなきゃι
……
先生に逢いたいなぁ……
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