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四月の暖かな日差しが部屋に差し込める。
気持ちよく眠っていると、枕元の携帯が鳴り始めた。
「…んん…」
布団に潜り、音をシャットアウトする。
が、バイブの振動も加わり眠れない。
ピッ
「……はい」
仕方なく電話に出ると、寝起きだと掠れ声でバレてしまう。
『…今、起きたのか?美雪』
大好きな声に、聞き惚れていると、ふと視界に入った時計に驚く。
「Σあぁっ!!もう、こんな時間!?」
『…また、漫画でも読んでたのか?』
呆れた声が耳に入ったが、それどころではない。
「はわはわはわ…ヤバい。遅刻だよ!由樹っ!」
『だいたいな、受験生なん…え?美雪?おいっ!み…』
ブツッと電話を切った。
「着替えなければ!!っ」
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