ヲタ的☆独りの週末

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美雪は駅で電車を待っていた。 乗らずに、何本目かの電車が発車して行く。 その電車を美雪は、いつまでも眺めていた。 あぁ… このまま、先生と連絡が取れなくなり、音信不通になって終いには自然消滅していくのかな… 想像すると、目頭が熱くなってきた。 こんな、駅のホームで泣くのは嫌だ。 美雪はそっとハンカチで目頭を押さえた。 その時、駅のドアが開いた。 「美雪ちゃん!?どうしたの!?」 先生かと少し期待してしまった自分が痛い。 相手は先生の向かいの精肉店の佳奈だった。 前にいろいろあった佳奈だが、今では仲良くなった。 「…佳奈さん…」 「……さっきね、配達の時に美雪ちゃんが駅へ歩いてた姿を見たの。今、配達の帰りで、もしかしたらって思って覗いたら、まだ居たんだもん。」 「……はぁ」 「…どうしたの?歩いてた姿が、落ち込んでいたように見えたけど?」 「………」 一度口を開け、言おうとするが美雪は躊躇い、言葉を飲み込んだ。 「美雪ちゃん?由樹のこと?」 「……はい。前の彼女さんが、うちの高校に来たんです。そしたら、もう学校でも逢えない、本屋にも来るなって言い出して…」 「…でも、逢いたくなった。そしたら、二人一緒だった?」 美雪の代わりに佳奈が先を言ってくれた。 当たっていたから美雪は驚き、それに対して頷いた。 その美雪の様子を横目で見ると、佳奈は大きな溜め息を吐いた。 そして心の中で呟く。 (…何やってんのよ~…馬鹿由樹…)と。 .
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