ヲタ的☆噂

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「……だから、避けてたのか?」 吐き出した煙が、辺りに広がり消えていく。 「…うん」 ここの所、美雪は学校で由樹を避けていた。 他人の視線ばかりが気になり、何かに怯えるように過ごしていた。 今は、美雪の家の近くの公園に来ていた。 暗くなり、夜が一層深くなっている。 最近では、由樹の本屋に行く事さえできないでいた。 「…じゃ、今は平気なのか?ん?」 ブランコに座り、由樹には似合わないと心の中で笑っていると、気づいたのかブランコのチェーンを引っ張ってきた。 「うわっ」 座っていたブランコが大きく揺れて、隣に座っている由樹に引っ張られ近づく。 「…今はどうなんだよ…?美雪」 「……今は大丈夫…」 最後まで言い終わらない内に、言葉は飲み込まれた。 「…ん……」 少し煙草の香りが残る唇が、重なってきたからだ。 「………」 唇が離れて、由樹は何か考えているようだった。 「……由樹?」 「どうしたら、ゆっくり逢える?俺の家でも駄目で、こんな所にいたって、通りすがりの誰かに見られる可能性だってあるだろ?」 由樹が考えている事が、自分の事だと知り美雪の顔が綻ぶ。 「……何だよ?」 そんな美雪に気づき、すかさず由樹が聞いてくる。 「いや…何か、嬉しいなって思って…」 「……俺だって、もうそんなに若くないって思ってたんだよ…」 由樹の返事がおかしくて、美雪は頭にハテナマークが浮かぶ。 .
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