150人が本棚に入れています
本棚に追加
/112ページ
麻奈と豪は仕事でパートナーとして活躍している。勿論、恵と皐月も仕事となればパートナーを組み現場に向かう。
「課長~今日の仕事、戒君とヤっちゃダメですか~?」
今回の依頼内容は危険を伴うのは無いが、パートナーチェンジとなると…
「んーーー。私からは何とも言えませんね。」
少し考え、アップしている綺麗な茶色の髪を掻き上げ、眼鏡を直す姿は優秀な上司そのもの。
麻奈は髪を後ろで束ね直し、戒を見つめた。
「イヤ?」
「俺は……」
戒は言葉に詰まり、うなだれている綾に助けを求める。
「……たくっ、悪いが断る。」
「アンタに聞いてないでしょ!?」
「戒が悩む時点で結果は見えてるだろ?」
「そんなぁ~~」
「スミマセン…」
申し訳なさそうに俯く戒に、優しく微笑む麻奈。
それを見て、綾と豪は微笑ましく思う。
何時も、こんな調子の仕事場は飽きない。
時に危険な裏の仕事もあるが、みんなで乗り越えてきた。
血にまみれ手を下すが、此処のモットーは『生かさず殺さず』瀕死までは取り扱い、殺しはやらない。
みんな、それを守ってきて此からも、それを守るだろう。
こんな幸せな日々は、そう長くは続かなかった。
あの日を境に運命の歯車が動き出す。
死へと誘う歯車が…
最初のコメントを投稿しよう!