~第2章~動き出した闇

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ベルが鳴り終わらぬ内に、燕尾服の男が室内へ。   「はい、マスター。」 「氷の使者を…呼んできてくれるか?」 「氷の使者ですかっ!?」 「私の指示に従えないのか?」 「いっいえっ!只今…」   従わなければ、何が待ちかまえているか分からない。 すぐさま部屋を後にし、ご要望の品を主の下へ。   「失礼します。マスター、俺をお呼びと?」   現れたのは、優しそうな笑みの青年。   「あぁ。生きていたよ…私の薔薇が…」 「では、始末して…」 「今回は違う。死を操るピエロを回収して来て欲しい。あの子では太刀打ち出来ない。」 「仰せのままに…」   青年が出て行き、2人だけの室内。 聞こえるは、男女の微かな笑い声。   「楽しみにしているよ…私の黒い薔薇。」 「マスター、楽しい?」 「あぁ。楽しいさ。アイツの恐怖に歪む表情が見れるならね。」 「私も早く遊びたいな?」 「もう少しの辛抱だよドール。私の愛しきドール。」   ドールと呼ばれた女は、マスターの首に腕を回し抱き付く。   徐々に蝕む闇。 殺戮と狂気の公演は、まだまだ終わらない。 光を見いだす事が出きるのか? ソレは天に召されし、人のみが知り逝く。   次は誰が飾られる番かな?  
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