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「ふぅ……」
今は昼休み。俺は教室でボーッとしていた。
中学校というものがどんなものか不安だったけれど、友達もたくさんできたしホッとした。
でも外で遊ぶのはあまり好きではないので、教室から外を眺めてる。
しばらくボーッと外を眺めていたら、目の前に顔が表れ
「うおああああ!?」
「なに驚いてるのさー?」
「びっくりさせるなよ!!」
「だってさっきから名前呼んでるのに反応してくれないんだもん!」
「……で、何の用だよ」
「あーうん。」
そう言うと俺の目をじっと見つめ、
奏。
俺の名前を呼んだ。
それだけなのに。
全身に衝撃が走った。心臓の鼓動が千切れるほど早い。
なんだ、なんなんだこの気持ちは。
「どうしたの?顔赤いよ?」
しばらく何もしなかったようだ。
「べ、別になんでもねーよ!!」
「さては…ボクにほれたなぁー♪」
「アホか!……てか、なんで俺の名前を呼んだんだ?」
「あのね、ボクの名前は奏歌(かなか)っていうんだ。君の名前は奏。おんなじ漢字!」「…それだけか?」
「それだけって…」
奏歌は俺の耳元に近付き、囁いた。
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