月曜日。

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吹き終わった。 一息ついてから、俺は後ろのトランペット吹きに話しかける。 「…何の用ですか、浅川先輩。」 「おぉー良く分かったな。正解!」 「中学校の時から聴いてますからね、先輩の音色。」 俺は先輩の方を向く。 「にしてもそんな簡単な基礎練で良くそんなに音が出るモンだな。凄くね?」 「…譜面も見ずに俺と息を合わせてた先輩の方が凄いと思うんですがね…」 「だって殆んどハモリだもーん」 「そうですか…」 「それよりもお前、やっぱり今日駄目だな。」 「……何がですか?」 分かりきっていながらも、先輩に質問する。 「音色だよ音色。シロートが今の演奏を聴いても分かんねーが、俺には分かるね。」 「…ほっといて下さいよ」 「ほっとけるかよ。お前、今の演奏 『トランペット吹きの休日』 じゃなくて 『トランペット吹きの葬儀』 って曲のタイトルを変えてぇ位に音色が沈んでたぞ。」 「そこまでですか…」 「だから朝に言った通り、気持ちが暗けりゃ良い音色は出ねーって言っただろーが。お前大丈夫かぁ?」 言い返す言葉も無い。 「だから俺に相談しろって。一体何年間お前を見てきたと思ってるんだ?」
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