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パチパチパチ…
いつのまにか俺達の周りに多くの人が集まっていた。
ミューは驚きながらも、皆歌を聞き、賞賛してくれているのに気付き、顔を真っ赤にしながらも深々と礼をした。
拍手が一層大きくなった。
「あ…ありがとな。俺の我儘に付き合ってくれてよ。」
「ううん。楽しかったからいいの。経験にもなったし。」
ミューは歩き始める。俺はトランペットを慌てて片付け、ミューの元へ向かう。
「奏。」
「うん?」
ミューは俺の方に振り向き、満面の笑顔でなにかを呟いた。
俺には聞き取れなかったが、気持ちが一杯に伝わってきた。
だから、こう言ったのだろう、
「ありがとう。」
と。
人を、好きになっていいのかな、と思った。
でも……俺は……
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