日曜日。

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吐息のかかる距離。 真っ白い雪の様な肌。くりくりとした目。 桃色の頬。 桜色の唇。 ずっと何年間も見てきた筈なのに、凄くドキドキする。 その姿がとても愛らしくて、つい見惚れてしまう。 「う…うゆゆ…?」 ミューが一層頬を赤くする。 「ミュー……」 「……うー……」 ミューは何かを期待するように目を瞑った。 心臓がはち切れそうで、苦しい。 まるで現在じゃないみたいだ。 ミューの頬に手を置く。駄目だ、止まらない。 そして顔を近付けてい ド ウ シ テ ? 「―――――ッ!!」ドンッ! 「きゃっ!!」 「あ…ごめん……」 ミューを強く押してしまった。 「わ…私こそごめんね……嫌だった…?」 「違う、そうゆうわけじゃ…」 気まずい沈黙がながれる。 「……ごめん…今日はもう帰ってくれないか…本当にすまない…」「…うん」 ミューはとても悲しそうな顔をし、急ぐように帰っていった。 一人リビングに取り残された俺は、その場に踞る。 クソッ…どうしてだよ……! どうして出てくるんだよ…!! まだ、俺の罪は償いきれてないっていうのか…!? 奏歌……………!!!
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